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私の整形外科診療のコツ(第4回) 腰椎椎間板ヘルニア 内視鏡下椎間板摘出術(MED)のコツ
岩崎 博
1
1和歌山県立医科大学 整形外科学講座
キーワード:
椎間板ヘルニア
,
内視鏡法
,
腰椎
,
黄色靱帯
,
縦靱帯
,
椎間板切除
Keyword:
Endoscopy
,
Lumbar Vertebrae
,
Intervertebral Disc Displacement
,
Ligamentum Flavum
,
Longitudinal Ligaments
,
Diskectomy
pp.1220-1225
発行日 2019年11月19日
Published Date 2019/11/19
DOI https://doi.org/10.18885/J00282.2020041706
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はじめに
腰椎椎間板ヘルニアに対する基本治療は,薬物療法や各種ブロックなどの保存 療法が主体となり,近年ではコンドリアーゼを用いた椎間板内酵素注入療法が行 われることもある。しかしながら,これらの保存療法でも軽快しない症例や膀胱 直腸障害を有する患者,進行する神経症状を有する症例においては手術療法が選 択される。脊椎手術における低侵襲化の流れを受け,椎間板ヘルニア手術の1つと して内視鏡下椎間板摘出術(microendoscopic discectomy;MED)が行われる ようになってきた。 MEDは,1997年にFoleyとSmithによって報告された腰椎椎間板ヘルニアに対 する低侵襲手術手技であり,円筒型レトラクターを用いた脊椎内視鏡使用下のい わゆるtube surgeryである。良好な成績が報告され,多くの施設で導入されるよ うになってきたが,この手術には一定のlearning curveが存在し,内視鏡特有の 合併症があるのも事実である。 本稿では,これら合併症回避および技術認定医合格のためのMEDのコツについ て述べる。
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