Japanese
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特集 脊椎脊髄外科の最近の進歩
Ⅱ.各種疾患に対する治療法・モダリティ
成人脊柱変形に対する治療
成人脊柱変形手術の治療成績
-―年齢層ごとの腰痛,GERD症状の変化,合併症―
Results of correction surgery for adult spinal deformity;age-specific differences of low back pain, gastroesophageal reflux symptoms and surgical complications
長谷川 智彦
1
,
大和 雄
1
,
戸川 大輔
1
,
吉田 剛
1
,
松山 幸弘
1
Tomohiko HASEGAWA
1
1浜松医科大学,整形外科
キーワード:
Adult spinal deformity
,
Surgery
,
Gastroesophageal reflux disease
Keyword:
Adult spinal deformity
,
Surgery
,
Gastroesophageal reflux disease
pp.643-649
発行日 2019年4月30日
Published Date 2019/4/30
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000000882
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要旨:成人脊柱変形手術患者291例について,青壮年群,中年群,高齢群の3群に分け,病態の特徴,ODIの術後変化,GERD(胃食道逆流)症状の変化,合併症,再手術について検討した。青壮年群では特発性側弯症または遺残が8割以上を占め,中年群では変性後(側)弯症が6割を占めた。高齢群では変性後(側)弯症が6割に加え,椎体骨折後後弯症,パーキンソン病の割合が高かった。術前のアライメント,特に腰椎骨盤パラメータとODIは青壮年群で比較的保たれているのに対し,中年群,高齢群においては不良であった。しかし,術後改善し,2年まで良好な回復が維持された。GERDの合併は38%と高率であったが,3群の間に罹患率の差はなかった。GERD症状は7割を超える患者で改善維持された。手術合併症については,晩期を含め30%を超える合併症発生があり,周術期では神経障害と血腫,深部感染が,晩期には固定ロッドの破損が多数を占めていた。
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