Japanese
English
臨床
解剖学的2束および3束前十字靱帯再建術の前向きランダム化比較試験
Prospective randomized controlled trial for double-bundle versus triple-bundle anatomical anterior cruciate ligament reconstruction using a hamstring autograft
神谷 智昭
1
,
大坪 英則
2
,
松村 崇史
1
,
鈴木 智之
3
,
池田 康利
4
,
山下 敏彦
1
Tomoaki KAMIYA
1
,
Hidenori OTSUBO
2
,
Tomoyuki SUZUKI
3
,
Yasutoshi IKEDA
4
1札幌医科大学医学部,整形外科
2札幌スポーツクリニック
3札幌円山整形外科病院,整形外科
4帯広協会病院,スポーツ医学センター
キーワード:
Anterior cruciate ligament
,
Anatomical reconstruction
,
Randomized controlled trial
Keyword:
Anterior cruciate ligament
,
Anatomical reconstruction
,
Randomized controlled trial
pp.425-429
発行日 2019年4月1日
Published Date 2019/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000000843
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要旨:膝前十字靱帯(ACL)損傷に対する術式として,自家ハムストリング腱を用いた解剖学的2束(DB)および3束(TB)再建が考案されている。本研究は,両術式による術後2年の臨床成績を前向きランダム化試験により比較検討することを目的とした。2013年4月から2015年10月に初回ACL再建術を施行した71例を対象とした。ランダムにDB群とTB群に分け,理学所見,arthrometer患健側差を調査し,患者立脚評価としてJACL-25を解析した。DB群で4例,TB群で3例,経過観察期間中に再断裂を認めた。再断裂例を除いて術後2年以上追跡できた症例のLachman testは,DB群で2例が陽性で,TB群では全例陰性だった。Pivot shift testはDB群3例,TB群2例で陽性だった。Arthrometerの平均患健側差はDB群1.1±1.1mm,TB群0.9±1.2mmで有意差はなかった。JACL-25の総点は両群間に有意差を認めなかったが,低負荷屈曲伸展に関する項目でTB群の方が有意に優れていた。解剖学的2束再建と3束再建は術後2年において,ほぼ同等の臨床成績が得られた。
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