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特集 東京2020:整形外科医には何ができるか?
膝前十字靱帯損傷に対する遺残組織温存再建術
-—早期のスポーツ復帰を目指して—
Double-bundle anterior cruciate ligament reconstruction with remnant tissue preservation
近藤 英司
1
,
安田 和則
2
,
岩崎 倫政
1
Eiji KONDO
1
,
Kazunori YASUDA
2
1北海道大学病院,スポーツ医学診療センター
2医療法人知仁会 八木整形外科病院附属,スポーツ医学・関節鏡センター
キーワード:
Anterior cruciate ligament
,
Double-bundle reconstruction
,
Remnant tissue
Keyword:
Anterior cruciate ligament
,
Double-bundle reconstruction
,
Remnant tissue
pp.1177-1182
発行日 2019年9月1日
Published Date 2019/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001016
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要旨:筆者らは,膝屈筋腱ハイブリッド代用材料を用いる遺残組織温存解剖学的2束ACL再建術を開発した。この術式のポイントは,①専用ガイドを使用する経脛骨手技を用いること,②解剖学的位置に4本の骨孔を作製すること,③X線透視を行うこと,④半腱様筋腱を用いて作製した2本のハイブリッド代用材料を,遺残組織の中を通して移植すること,などである。前向き比較臨床研究では,遺残組織による移植腱の十分な被覆は,非温存群に比べて解剖学的2束ACL再建術後の膝安定性および再鏡視所見を有意に改善した。以上の結果は,遺残組織が術後の移植腱の再構築過程に影響を与える可能性を強く示唆した。
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