臨床
膝前十字靱帯3線維束のMRI描出
赤塚 吉紘
1
,
大坪 英則
,
高島 弘幸
,
鈴木 智之
,
山下 敏彦
,
史野 根生
1札幌医科大学附属病院 放射線部
キーワード:
コンピュータ画像処理
,
MRI
,
前十字靱帯
,
仰臥位
,
画素値
Keyword:
Image Processing, Computer-Assisted
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Anterior Cruciate Ligament
,
Supine Position
pp.1533-1537
発行日 2016年10月1日
Published Date 2016/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/J00767.2017077516
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正常膝前十字靱帯(ACL)は前内側線維束内側部(AM-M束)、前内側線維束外側部(AM-L束)、後外側線維束(PL束)の3線維束に分けられる。今回、3T-MRIを用いてヒト生体ACLの3線維束の描出を試みた。健常ボランティア24名(男性15名、女性9名)の膝を3T-MRI装置にてFS 3D-COSMIC シーケンスで撮像した。次いで、ACLの各線維束を描出するため0.6mmの等方性ボクセルデータを取得し、撮像後に画像再構成して最適断面を決定した。その結果、ACLの3線維束はACL中央1/3の脛骨側での斜位横断面で最も良好に描出された。全例でAM-M束とAM-L束は明確に描出されたが、2膝(8%)ではPL束の描出は不鮮明であった。以上より、3T-MRI装置を用いてFS 3D-COSMICの等方性ボクセルデータを取得することでACLの3線維束の確実な描出が可能となった。
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