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日常診療における想い
坂井 孝司
1
Takashi SAKAI
1
1山口大学大学院医学系研究科,整形外科
pp.1321-1321
発行日 2018年10月1日
Published Date 2018/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000000632
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日常の診療は,医師の人間性がよく表出される場面であると考えている。例えば,勤務先で自分の担当の診療時間や当番でない時に診療を依頼された場合,1.何の不平も表出せず,当然のように粛々と診療を行う医師,2.不平を表出するも診療を行う医師,3.不平を表出し自分が診察する義務はないと主張し診療を行わない医師,の主に3タイプに分かれるのではないか。タイプ1について,医師になって私自身25年が経過するが,2~3人の医師しか思い浮かばない。タイプ2は最も多いと思われ,不平の表出の程度は個人差が大きい。私もかつてはタイプ1を理想としながらも厳しい状況に遭遇して,せめてタイプ2に属していると思っていたが,いつのまにかタイプ3になっているかもしれないと反省しきりである。他にせねばならないことがあってやむをえず診療できない,という選択肢を望まれる先生がいらっしゃるかもしれないが,そういう場面であっても,タイプ1の先生は診療されておられた。
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