整形外科手術 名人のknow-how
SwiveLock®と人工靱帯を用いた内側膝蓋大腿靱帯再建術
石橋 恭之
1
Yasuyuki ISHIBASHI
1
1弘前大学大学院医学研究科,整形外科学講座
pp.1322-1327
発行日 2018年10月1日
Published Date 2018/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000000633
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膝蓋骨脱臼の発症には,脛骨粗面の外方偏位といった幾つかの解剖学的素因が関与していることが多い。このため一旦脱臼を生じると,保存治療を行ってもその多くは反復性へと移行する。その外科的治療として,現在では内側膝蓋大腿靱帯(medial patellofemoral ligament;MPFL)再建術が第一選択となっており1),その再建靱帯にはこれまで様々なものが報告されている。現在では自家屈筋腱を用いた再建術が最も一般的と思われるが,自家組織を犠牲にすることやその固定法にも問題があった。われわれは自家腱を用いずに,人工靱帯(超高分子量ポリエチレンをコアとするポリエステルテープ)であるスーチャーボタンテープ®をSwiveLockアンカー®(図1)で固定するMPFL再建術を施行している2)。これまで良好な短期成績を収めているので,その手術手技のポイントについて説明する。
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