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特集 これで完璧! 手の変形性関節症―最新のエビデンスから紐解く―
6.治療
STT関節症に対する治療
Management for osteoarthritis of scaphotapeziotrapezoidal joint
辻井 雅也
1
Masaya TSUJII
1
1三重大学大学院医学系研究科,整形外科
キーワード:
Scaphotapeziotrapezoidal joint
,
Surgery
,
Trapezium
Keyword:
Scaphotapeziotrapezoidal joint
,
Surgery
,
Trapezium
pp.655-663
発行日 2018年4月30日
Published Date 2018/4/30
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000000462
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要旨:舟状大菱形・小菱形骨間関節(scaphotapeziotrapezoidal joint,以下STT関節)の関節症は,手関節の変形性関節症では頻度の高い疾患であるが,有症状性のものは少なく,報告も少ないために治療に一定の見解はない。その中で本邦においては関節固定術が一般的に用いられている方法と思われるが,固定術では手技が困難な上に手関節の可動域制限が必発である。また海外では母指CM関節症の治療に用いられる大菱形骨切除に第1中手骨基部を安定化させる関節形成術が好んで用いられている。しかし靱帯形成術にも多くの合併症が報告されており,またSTT関節症に対する有用性を示した研究は少ない。そこでより簡便で安全な方法に舟状骨遠位部切除術があり,良好な除痛効果,筋力の回復だけでなく,可動域の改善も示されている。われわれは鏡視下に舟状骨遠位部切除を行っており,その手術方法や術後成績についても述べた。
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