手の変形性関節症に対する理学療法・エクササイズ

Rehabilitation for hand osteoarthritis

要旨：手の変形性関節症に対する非薬物療法としては，患者教育，エクササイズ，補助器具，スプリントと物理療法が中心となる。現在までいくつかのrandomized control trialがされており，患者教育，エクササイズ，補助器具とCM関節に対するスプリントには，疼痛と手指機能が改善すると支持するエビデンスは存在する。しかしながら，物理療法の有効性を支持するエビデンスは弱い。特に患者教育とエクササイズは低コストかつ低侵襲で治療開始時に試みられて良いものと思われる。患者の状態とニーズに合わせて，有効性のエビデンスのある患者教育，エクササイズ，補助器具とスプリントを組み合わせて治療をすることが，手の変形性関節症に対する非薬物療法としては重要である。