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特集 これで完璧! 手の変形性関節症―最新のエビデンスから紐解く―
6.治療
手の変形性関節症に対する装具療法
Splint treatment for osteoarthritis of the hand
里中 東彦
1
,
中林 容子
2
,
塚本 正
1
,
吉田 格之進
1
,
原 隆久
1
Haruhiko SATONAKA
1
,
Yoko NAKABAYASHI
2
1市立伊勢総合病院,整形外科
2同上,リハビリテーション室
キーワード:
Osteoarthritis of the hand
,
Custom-made splint
,
Night-time splinting
Keyword:
Osteoarthritis of the hand
,
Custom-made splint
,
Night-time splinting
pp.591-596
発行日 2018年4月30日
Published Date 2018/4/30
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000000453
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要旨:手の変形性関節症(OA)は変形による外観上の醜状に加え,疼痛などの愁訴が改善せず,手の機能障害に伴った日常生活動作の制限を生じる場合もある。手のOAに対する装具療法は疼痛や機能障害の改善を目的として行われる。装具は硬性装具と軟性装具に大別され,治療目的や社会的背景などを考慮して選択される。IP関節症(Heberden結節,Bouchard結節)に対して夜間スプリント療法により疼痛の改善が期待できる。また母指CM関節症に対しては夜間スプリント療法とともに活動時の軟性装具の使用により高い効果が得られる。いずれの関節においても夜間のみの硬性スプリント固定は関節保護作用による有効性が高いのみならず,患者のアドヒアランスも良好であった。装具療法のIP関節症に対する変形の矯正,予防の効果は不明であるが,母指CM関節症に対する効果は期待できるため,OA発症早期から積極的に行うことが推奨される。
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