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18F-FBPA-PETはホウ素中性子捕捉療法(boron neutron capture therapy:BNCT)における治療前の画像診断評価として長らく用いられてきた1-3)。BNCTとは10Bを含むホウ素フェニルアラニン(BPA)を点滴で投与し,がん病巣に集積させた状態で,中性子を照射することで核反応により放出される飛程の短いα線とリチウム反跳核によってがん治療を行う治療法である。18F-FBPAはBPAの18F標識体であり,BPAとほぼ同等の動態を呈することがわかっている4)。これまで18F-FBPA-PETにおけるがん病変への集積が正常組織のおよそ3倍以上であることを目安として,治療適応が決められてきた。さらに,近年,18F-FBPAがL型アミノ酸トランスポーター1(LAT1)特異的であることが示され,がん特異的イメージング剤として注目を集めている5)6)。L型アミノ酸トランスポーターにはいくつかのサブタイプがあるが,LAT2が全身の正常組織に幅広く発現しているのに対して,LAT1はがん特異的に発現しており,多くのがん種において幅広い発現が認められている7)。現在,がん患者のステージングや再発診断においてはブドウ糖標識体18F-FDG-PETが保険診療で実施されているが,FDGはがん細胞だけでなく,マクロファージや好中球などの炎症細胞にも取り込まれることがわかっている5)8)。このため,FDG-PETでは腫瘍細胞のみの糖代謝を正確にとらえることが難しかった。
LAT1 is an isoform of an amino acid transporter which is strongly expressed in malignant tumors, but not in normal tissues. LAT1-selective PET probes have already been introduced in the clinical use, such as 18F-FBPA and 18F-FAMT. Recently, targeted alpha therapy is focusing attention as alpha particles have higher linear energy transfer as compared to beta particles and exert a better therapeutic effect. LAT1-targeting alpha therapy is one of the promising treatment strategy for the wide variety of cancer. In this section, I would like to introduce the LAT1-targeting theranostics to expand the possibility of nuclear medicine treatment using alpha emitters.
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