特集 消化器外科における周術期栄養療法
Ⅱ.各論 9)炎症性腸疾患外科における周術期栄養療法
堀尾 勇規
1
,
池内 浩基
1
,
内野 基
1
,
楠 蔵人
1
,
桑原 隆一
1
,
木村 慶
2
,
片岡 幸三
2
,
別府 直仁
2
,
池田 正孝
2
1兵庫医科大学消化器外科学講座・炎症性腸疾患外科
2兵庫医科大学消化器外科学講座・下部消化器外科
キーワード:
肝細胞癌
,
肝硬変
,
免疫栄養
Keyword:
肝細胞癌
,
肝硬変
,
免疫栄養
pp.831-838
発行日 2025年4月15日
Published Date 2025/4/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000004423
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炎症性腸疾患(inflammatory bowel disease;IBD)の内科的治療は目覚しい進歩を遂げているが,外科治療は未だに重要な治療選択肢の1つである。外科治療において,術前の栄養状態や周術期の栄養管理が,術後転帰に大きな影響を及ぼすことは一般的によく知られている。とくにIBDでは,腸管炎症により蛋白漏出や吸収障害をきたしており,栄養失調の状態で手術加療へと移行しなければならない症例も少なくない。さらに腸管切除により,術後に水分吸収や栄養吸収が損なわれる可能性が高いため,術前の栄養状態の把握と術前術後の栄養管理はとくに重要である。

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