特集 必携 消化器・一般外科医のための外科解剖アトラス
Ⅲ 大腸 9 骨盤内臓全摘術のための骨盤解剖
木村 慶
1
,
池田 正孝
1
,
片岡 幸三
1
,
別府 直仁
1
,
内野 基
2
,
池内 浩基
2
1兵庫医科大学消化器外科学講座下部消化管外科
2兵庫医科大学消化器外科学講座炎症性腸疾患外科
キーワード:
骨盤内臓全摘
,
pelvic exenteration
,
骨盤拡大手術
Keyword:
骨盤内臓全摘
,
pelvic exenteration
,
骨盤拡大手術
pp.627-638
発行日 2024年3月31日
Published Date 2024/3/31
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000003819
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
直腸癌における骨盤内臓摘出術(pelvic exenteration;PE)は,骨盤手術のなかで最も侵襲の高い手術であり,定型化が非常に難しい。術前に切除可能と判断しても確実に根治切除できずR1 / 2切除となると再発リスクが高まる。また,術後の自己導尿やダブルストーマが必要となる可能性があるためQOL(quality of life)を著明に損ね,さらに術後の高率な合併症発生など多くの課題が存在する術式である。骨盤悪性腫瘍の予後を規定するものはR0切除であり,われわれは,骨盤内の解剖理解が最も重要と考えている。当院での骨盤解剖を意識したPEを解説する。
Copyright © 2024, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.