特集 内視鏡下大腸手術における術中トラブル対応と開腹移行
腹腔鏡下結腸右半切除術:術中トラブル対応と開腹移行
大木 悠輔
1
,
惠木 浩之
1
,
秋田 聡
1
,
杉下 博基
1
,
石丸 啓
1
,
高木 健次
1
1愛媛大学医学部消化管・腫瘍外科学講座
キーワード:
結腸右半切除術
,
surgical trunk
,
開腹移行
Keyword:
結腸右半切除術
,
surgical trunk
,
開腹移行
pp.1583-1588
発行日 2023年10月15日
Published Date 2023/10/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000003543
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結腸癌に対する腹腔鏡手術,ロボット支援手術が増加しており腹腔鏡下結腸右半切除術は定型化されている施設が多い。上行結腸癌・肝彎曲部癌あるいは炎症性腸疾患に対して結腸右半切除術を行うことが多いが,結腸右半切除術は授動範囲が広範囲に及ぶこと,十二指腸と結腸間膜が癒合していることから授動の際に間膜内に転移リンパ節浸潤が見られる場合では十二指腸や膵臓を損傷する可能性がある。また,右半結腸切除のリンパ節郭清は上腸間膜静脈(superior mesenteric vein;SMV)に沿って行い,Henle静脈幹からの結腸枝を確実に処理する必要がある。動脈と比較し静脈は血管壁が薄く止血に難渋することがあり,出血のコントロールができない場合には開腹へ移行し直視下に止血する必要もある。
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