特集 内視鏡下大腸手術における術中トラブル対応と開腹移行
腹腔鏡下S状結腸切除術:術中トラブル対応と開腹移行
大塚 幸喜
1
,
廣 純一郎
2
,
稲熊 岳
2
,
辻村 和紀
2
,
須田 康一
2
,
宇山 一朗
1
1藤田医科大学先端ロボット・内視鏡手術
2藤田医科大学総合消化器外科
キーワード:
腹腔鏡手術
,
S状結腸切除術
,
偶発症
Keyword:
腹腔鏡手術
,
S状結腸切除術
,
偶発症
pp.1589-1596
発行日 2023年10月15日
Published Date 2023/10/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000003544
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1992年に国内ではじめて大腸癌に対する腹腔鏡手術が導入され,先駆者たちの技術の伝承や新規腹腔鏡デバイスの進歩などにより,今や腹腔鏡下大腸癌手術(LAP)は国内の全大腸癌手術の約6割以上に行われるようになっている。また,国内で行われた大規模ランダム化比較試験JCOG0404試験においては,主要評価項目である開腹大腸癌手術に対するLAPの5年全生存率の非劣性は証明されなかったものの,両群ともに90%を超える同等の長期成績1)であったことから,進行結腸癌に対するLAPは外科治療の1つの選択肢となった。さらに,同試験においてLAPの開腹移行率が5%(29 / 529)であり,また,術後合併症に関しても良好な成績が報告されLAPの安全性も証明された。
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