増刊号 Stepごとに要点解説 標準術式アトラス最新版—特別付録Web動画
4.大腸
結腸癌—腹腔鏡下結腸右半切除術—体腔内吻合も含めて
櫻井 翼
1
,
山口 智弘
1
,
野村 亮介
1
,
向井 俊貴
1
,
日吉 幸晴
1
,
長嵜 寿矢
1
,
秋吉 高志
1
,
福長 洋介
1
Tsubasa SAKURAI
1
1がん研究会有明病院消化器センター大腸外科
キーワード:
腹腔鏡手術
,
結腸右半切除術
,
体腔内吻合
Keyword:
腹腔鏡手術
,
結腸右半切除術
,
体腔内吻合
pp.86-92
発行日 2021年10月22日
Published Date 2021/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407213494
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
Step1 ポート配置と立ち位置
腹腔鏡下結腸右半切除術では,腸管の切離と吻合は臍を中心とした小切開をおき体腔外で行われるのが一般的である.一方,腸管の授動範囲や腹壁瘢痕ヘルニアの減少などの利点を有する体腔内吻合の有用性が報告されるようになり1),当院では2019年より結腸癌に対する体腔内吻合を導入した.腹腔内での腸管開放による汚染や播種の危険性を考慮し,術前腸閉塞症例は適応外としている.
体腔内吻合を行う場合は,カメラポートは臍とし,左右下腹部,左上腹部に5 mmポート,左側腹部に12 mmポートを留置する.内側授動の際は,術者が左尾側,助手が左頭側に立つ(図1a).surgical trunkの郭清および外側授動の際は,術者が脚間,助手が左頭側に立つ(図1b).腸管の切離・吻合の際は,術者が左頭側,助手が脚間に立ち,Pfannenstiel incisionから標本を摘出する(図1c).スコピストは常に左側に立つ.一方,体腔外吻合の場合は,左上腹部のポートは,臍よりやや頭側に留置し,小開腹するときにそのポートと臍ポートをつなげるようにする.
*本論文中、[▶動画]マークのある図につきましては、関連する動画を見ることができます(公開期間:2026年10月末まで)。
Copyright © 2021, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.