特集 内視鏡下大腸手術における術中トラブル対応と開腹移行
腹腔鏡下虫垂切除術:術中トラブル対応と開腹移行
今泉 佑太
1
,
衛藤 謙
1
1東京慈恵会医科大学下部消化管外科
キーワード:
腹腔鏡下虫垂切除術
,
術中トラブル
,
開腹移行
Keyword:
腹腔鏡下虫垂切除術
,
術中トラブル
,
開腹移行
pp.1569-1574
発行日 2023年10月15日
Published Date 2023/10/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000003541
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虫垂炎は急性腹症のなかで最も多い疾患であり,虫垂切除術は若手外科医の入門手術とされてきた。近年では腹腔鏡手術が行われることが多く,また,炎症急性期を抗菌薬投与により保存的に加療し,炎症が落ち着いたタイミングで二期的に手術を行うinterval appendectomyも広く行われている1)。腹腔鏡手術は腹腔内全体を観察可能であり,拡大視効果による正確な解剖把握ができ,出血や副損傷のリスクも減少すると報告されている2)。しかし,炎症性変化が強い虫垂炎の手術では,周囲臓器の剝離に伴う副損傷や意図しない出血に対する対応など,さまざまなトラブルが生じる可能性が高い。
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