特集 癌外科医必読 腹膜播種の治療戦略と手術
Ⅱ.各論 4)腹膜偽粘液腫の治療戦略と手術
合田 良政
1
,
清松 知充
1
,
林 裕樹
1
,
竹村 信行
1
,
國土 典宏
1
,
矢野 秀朗
2
1国立国際医療研究センター病院外科
2国立国際医療研究センター病院外科/ University Hospital Southampton
キーワード:
腹膜偽粘液腫
,
完全減量切除
,
術中腹腔内温熱化学療法
Keyword:
腹膜偽粘液腫
,
完全減量切除
,
術中腹腔内温熱化学療法
pp.1565-1570
発行日 2022年9月15日
Published Date 2022/9/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000002967
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腹膜偽粘液腫(pseudomyxoma peritonei;PMP)は,典型的には虫垂の粘液産生腫瘍(低異型度粘液癌)が破裂して腹腔内に多量の粘液を貯留した病態をいう臨床診断である。まれな疾患であり,その頻度は欧米では年間100万人あたり2~3人程度と報告されている1,2)。原発部位は,虫垂約90%,卵巣約7%,その他3%とされている。悪性度は幅広く,典型的な低異型のもの(low grade)から癌に近い高異型のもの(high grade)まで幅広い。
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