特集 上部消化管領域再建手技─最近のトピック
上部胃癌に対する噴門側胃切除,観音開き法再建
速水 克
1
,
布部 創也
1
1がん研有明病院消化器センター外科
キーワード:
腹腔鏡手術
,
噴門側胃切除術
,
観音開き法再建
Keyword:
腹腔鏡手術
,
噴門側胃切除術
,
観音開き法再建
pp.179-185
発行日 2022年2月15日
Published Date 2022/2/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000002618
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長期予後の期待できる早期胃癌患者における胃切除では,根治性と安全性の双方を担保したうえで,可及的な胃機能温存が望まれる。噴門側胃切除(proximal gastrectomy;PG)は,主に胃上部の早期胃癌に対する機能温存手術である。現行の胃癌治療ガイドラインにおいてもPGは術後QOL(quality of life)向上を目指した縮小手術として位置付けられ1),2008年4月の診療報酬改定における保険収載以来,広く普及した術式の1つと考えられる。また,腹腔鏡下噴門側胃切除(laparoscopic proximal gastrectomy;LPG)が2014年4月の改定で保険収載され,最近では2018年4月の改定でロボット支援下胃切除術も保険収載された。腹腔鏡下・ロボット支援下胃切除術が普及しつつあるわが国で,より低侵襲にPGを導入する施設も増えつつあると予想される。
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