手術手技
ストーマ脱・直腸脱の還納,浮腫腸管のストーマ造設における高浸透圧を利用したナメクジ法(slug method)の手技
渡辺 和宏
1
,
内藤 剛
1
,
神山 篤史
1
,
渡邊 涼子
2
,
亀井 尚
1
,
海野 倫明
1
1東北大学消化器外科学
2東北大学病院看護部
キーワード:
ナメクジ法
,
ストーマ脱
,
ストーマ造設術
Keyword:
ナメクジ法
,
ストーマ脱
,
ストーマ造設術
pp.83-87
発行日 2019年1月15日
Published Date 2019/1/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000001012
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ストーマ脱や直腸脱では腸管が浮腫状になっており還納に難渋する場合がある。また,緊急手術でストーマ造設術を行う場合など,著明な腸管浮腫によって腸管の翻転が困難な場合がある。われわれはこのような症例に対して,50%ブドウ糖注射液を腸管粘膜に滴下投与することで浸透圧性に腸管の浮腫が改善し,腸管壁が軟化し,還納・翻転がしやすくなることを経験した。複数の症例に対して有用であったことから,本手技は普遍的な手技として確立可能と思われた。腸管の形態的な変化が,あたかもナメクジ(slug)に塩をかけた際の変化に似ていることから,「ナメクジ法(slug method)」と命名した。以下に,われわれが経験した症例を提示する。
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