手術手技
縦隔鏡下食道切除術における両側頸部気縦隔法の有用性について
東海林 裕
1
,
中島 康晃
2
,
川田 研郎
2
,
星野 明弘
2
,
永井 鑑
2
,
絹笠 祐介
2
1東京都保健医療公社 豊島病院外科/東京医科歯科大学消化管外科学
2東京医科歯科大学消化管外科学
キーワード:
食道癌
,
縦隔鏡手術
,
気縦隔
Keyword:
食道癌
,
縦隔鏡手術
,
気縦隔
pp.813-818
発行日 2020年4月15日
Published Date 2020/4/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000001692
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食道癌では低侵襲手術として胸腔鏡手術が行われており1,2),根治的な縦隔郭清は一般的には経胸腔アプローチで施行されている。しかし,経胸腔手術では肺の虚脱が不可避である。われわれは食道と郭清すべきリンパ節は胸腔内ではなく縦隔に存在しており,経胸腔的アプローチでなくても根治的な食道癌手術が可能であると考え,気縦隔下に頸部および経裂孔からのクロスオーバーアプローチで行う経縦隔的食道癌根治術としてMELD(mediastinoscopic esophagectomy with lymph node dissection)を報告している3,4)。上縦隔操作は両側頸部からの直視下操作と左頸部の気縦隔操作で行う施設もあるが5),No.106tbLおよびNo.106recRリンパ節の徹底郭清には気縦隔下右頸部アプローチであれば接線方向の操作になりにくいため,より合理的であると考えている。
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