特集 腹部外傷の救急手術手技2019
膵損傷の手術
岡野 圭一
1
,
安藤 恭久
1
,
須藤 広誠
1
,
大島 稔
1
,
鈴木 康之
1
1香川大学消化器外科
キーワード:
膵損傷
,
主膵管損傷
,
endoscopic retrograde cholangio-pancreatography(ERCP)
Keyword:
膵損傷
,
主膵管損傷
,
endoscopic retrograde cholangio-pancreatography(ERCP)
pp.135-145
発行日 2019年2月15日
Published Date 2019/2/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000001043
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膵損傷は腹部外傷のうち2~16%に認められ,その90%が交通事故などによる鈍的外傷と報告されている1)。鈍的外傷の多くはハンドルなどで膵が椎体と挟まれ圧挫されることによると推測されている。膵は後腹膜に位置し,複雑な周囲解剖や膵液漏・膵炎をきたすという臓器特異性から診断や治療に難渋することが多く,適切な治療が行われなければ高い頻度の合併症や関連死亡を伴う。とくに膵頭部Ⅲb型損傷は死亡率が35%と報告されている2)。
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