特集 括約筋間直腸切除術(ISR)の手術手技
ISR,ESRに必要な肛門管解剖
藤田 文彦
1
,
吉田 直裕
1
,
吉田 武史
1
,
溝部 智亮
1
,
衣笠 哲史
1
,
赤木 由人
1
1久留米大学外科学講座
キーワード:
内肛門括約筋
,
外肛門括約筋
,
肛門温存手術
Keyword:
内肛門括約筋
,
外肛門括約筋
,
肛門温存手術
pp.1813-1818
発行日 2018年12月15日
Published Date 2018/12/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000000962
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下部直腸癌に対する直腸切断術は1900年頃から開始され,Milesが直腸および肛門周囲組織を広く切除し,さらにリンパ節郭清を加えることで根治性高めた術式(abdominoperineal resection;APR)として確立し,100年以上たった現代でも標準術式として広く行われている。しかし,この術式では自然な排便機能を失い,永久的人工肛門を余儀なくされるため,肛門機能の温存を目指す術式の開発が以前から行われてきた。1970年代に自動縫合器が開発されてからは,肛門の温存率も高くなったが,さらに肛門に近い直腸癌に対して内肛門括約筋切除を伴う肛門温存術式intersphincteric resection(ISR)が報告されることとなる1)。
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