Japanese
English
特集 直腸癌治療―最近の進歩と動向
下部直腸癌に対する肛門機能温存手術としてのESR―その理論的根拠
ESR as anal function preserving operation for lower rectal cancer: The theoretical grounds
森 眞二郎
1
,
石橋 生哉
1
,
赤木 由人
1
,
緒方 裕
1
,
白水 和雄
1
Shinjiro MORI
1
1久留米大学医学部外科
キーワード:
肛門温存手術
,
肛門機能
,
下部直腸癌
,
肛門管癌
Keyword:
肛門温存手術
,
肛門機能
,
下部直腸癌
,
肛門管癌
pp.339-343
発行日 2009年3月20日
Published Date 2009/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102498
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要旨:肛門にきわめて近い下部直腸・肛門管癌に対し,浅・深外肛門括約筋を切除して皮下の外肛門括約筋のみを温存することによって肛門を温存する術式であるESR(external and internal anal sphincter resection)について検討した.今までに切除されたAPR(abdominoperineal resection)症例の病理所見から術式の理論的根拠を明らかにし,現在まで行ったESR症例の治療成績を検討した.根治性に関しては従来の術式と比較しても遜色なく,肛門機能に関しては今後の長期的な経過観察が必要であるが,現在のところ患者アンケートではおおむね満足しているという結果であった.ESRの新しい標準術式としての可能性が示唆された.
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