Japanese
English
症例
手指壊疽を生じたParkes Weber症候群の1例
Gangrene of the fingers associated with Parkes Weber syndrome
藤原 由佳子
1
,
鈴木 利宏
1
,
井上 禎夫
1
,
齊藤 美穂
1
,
森 智史
1
,
金井 美馬
1
,
權守 隆
1
,
林 周次郎
1
,
佐久間 理吏
2
,
井川 健
1
Yukako FUJIWARA
1
,
Toshihiro SUZUKI
1
,
Sadao INOUE
1
,
Miho SAITO
1
,
Satoshi MORI
1
,
Miuma KANAI
1
,
Takashi GONMORI
1
,
Shujiro HAYASHI
1
,
Ken IGAWA
2
,
Masashi SAKUMA
1
1獨協医科大学病院,皮膚科学教室(主任:井川 健教授)
2同,心臓・血管内科/循環器内科
キーワード:
Parkes Weber症候群
,
動静脈瘻
,
手指壊疽
,
皮膚潰瘍
Keyword:
Parkes Weber症候群
,
動静脈瘻
,
手指壊疽
,
皮膚潰瘍
pp.85-88
発行日 2025年1月1日
Published Date 2025/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004956
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39歳,男性。出生時から左半身に色素斑があり,初診2年前から左手指の難治性潰瘍が出現した。身体診察や生体検査により,左上肢を中心とした単純性血管腫,左上肢の肥大,左前腕から手背にかけての静脈形態異常ならびに動静脈瘻を認めた。以上よりParkes Weber症候群に伴う左手指壊疽と診断し,弾性包帯治療を開始した。その後症状は軽快していたが治療中断によって壊疽が進行し,最終的に左示指~小指の切断に至った。Parkes Weber症候群は動静脈瘻に起因する難治性皮膚潰瘍や心不全を特徴とし,それらは経時的に顕在化し,また重篤化する傾向がある。まずは各種画像検査を用いて適切に診断し,病期や個々の症状に応じた治療を継続的に行うことが重要と考える。
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