Japanese
English
症例
好酸球性副鼻腔炎に対しデュピルマブ導入後に白斑を生じた1例
Vitiligo appearing after dupilumab administration for eosinophilic sinusitis
冨田 日出瑠
1
,
唐川 大
1
,
遠藤 幸紀
1
,
弦本 惟郎
2
Hizuru TOMITA
1
,
Masaru KARAKAWA
1
,
Koki ENDO
1
,
Tadao TSURUMOTO
2
1東京慈恵会医科大学附属柏病院,皮膚科(主任:遠藤幸紀診療部長)
2同,耳鼻咽喉・頭頸部外科
キーワード:
デュピルマブ
,
白斑
,
Th1サイトカイン
,
好酸球性副鼻腔炎
Keyword:
デュピルマブ
,
白斑
,
Th1サイトカイン
,
好酸球性副鼻腔炎
pp.81-84
発行日 2025年1月1日
Published Date 2025/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004955
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
43歳,女性。初診1年半前に好酸球性副鼻腔炎に対しデュピルマブが導入された。導入後より左頰部に脱色素斑が出現し,拡大してきたため当科を受診した。病理組織像において,表皮基底層でメラノサイトの消失,真皮浅層にメラノファージを認め,免疫組織染色ではMelan A陰性であった。その後もデュピルマブは継続しているが,白斑の拡大や増数はなく,むしろ導入8カ月頃より縮小傾向を呈してきており,現在も経過観察中である。これまでデュピルマブ導入後に既存の白斑が拡大したアトピー性皮膚炎の報告はあるが,新規に発症した症例はない。自験例は,デュピルマブによるIL-4シグナル伝達阻害が関与した可能性を考える。
Copyright © 2025, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.