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特集 壊疽性膿皮症の最新知見と実践的アプローチ
(症例報告)
原発性骨髄線維症に合併した壊疽性膿皮症―造血幹細胞移植後に寛解を得た1例―
Pyoderma gangrenosum associated with primary myelofibrosis that remitted after hematopoietic stem cell transplantation
上田 茜
1
,
山下 浩司
2
,
杉本 紘子
3
,
能野 翔太
4
,
中野 純二
1
Akane UEDA
1
,
Koji YAMASHITA
2
,
Hiroko SUGIMOTO
3
,
Shota NONO
4
,
Junji NAKANO
1
1徳山中央病院,皮膚科(主任:中野純二主任部長)
2同,血液内科・糖尿病内分泌内科
3山口大学医学部附属病院,皮膚科
4同,血液内科
キーワード:
壊疽性膿皮症
,
原発性骨髄線維症
,
造血幹細胞移植
,
JAK2遺伝子変異
,
JAK阻害薬
Keyword:
壊疽性膿皮症
,
原発性骨髄線維症
,
造血幹細胞移植
,
JAK2遺伝子変異
,
JAK阻害薬
pp.1628-1631
発行日 2024年11月1日
Published Date 2024/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004849
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20歳,男性。2カ月前より左膝に腫脹が生じ前医にて切開された後に潰瘍を形成,急速に拡大した。初診時,左膝に径4cm大の辺縁が堤防状に隆起した皮膚潰瘍を認めた。病理組織学的に真皮に好中球を混じた炎症細胞浸潤を認め,血管炎の所見はなかった。抗菌薬は無効であった。臨床経過,病理組織学的所見より壊疽性膿皮症と診断した。血液検査にて白赤芽球症が認められ,原発性骨髄線維症の合併と診断された。壊疽性膿皮症はプレドニゾロン30mg/日内服治療にて寛解は得られなかったが,原発性骨髄線維症に対する造血幹細胞移植後に寛解を得た。また,自験例にはJAK2遺伝子変異がみられ,JAK阻害薬の治療効果も期待される。
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