Japanese
English
症例
Nocardia brasiliensisによる皮膚ノカルジア症の1例
Cutaneous Nocardiosis Caused by Nocardia brasiliensis
中村 裕美
1
,
西島 千博
1
,
稲沖 真
1
,
笠島 里美
2
,
川島 篤弘
2
,
五ノ井 透
3
Hiromi NAKAMURA
1
,
Chihiro NISHIJIMA
1
,
Makoto INAOKI
1
,
Satomi KASASHIMA
2
,
Atsuhiro KAWASHIMA
2
,
Tohru GONOI
3
1金沢医療センター,皮膚科(主任:稲沖 真部長)
2同,臨床検査科
3千葉大学真菌医学研究センター,微生物資源分野
キーワード:
ノカルジア症
,
皮膚リンパ管型
,
Nocardia brasiliensis
,
ST合剤
Keyword:
ノカルジア症
,
皮膚リンパ管型
,
Nocardia brasiliensis
,
ST合剤
pp.1571-1574
発行日 2019年9月1日
Published Date 2019/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001599
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81歳,男性。特別な合併症なし。2カ月前に松の枝が右前頭部に接触し,8日前から同部位に膿疱を伴う結節と右耳周囲の発赤腫脹が生じた。近くの歯科で右耳下腺炎,頸部リンパ節炎が疑われて当院歯科を紹介受診し,入院した。翌日皮膚科を受診し膿疱の細菌培養を行い,1週間後にノカルジア属が疑われたのでスルファメトキサゾール・トリメトプリム製剤内服に変更した。分離された菌はNocardia brasiliensisと同定された。他の臓器に病巣はなかった。1カ月後に額の結節が,2カ月後に右耳下腺部の腫脹が消失した。外傷後に結節や潰瘍,リンパ節腫脹を生じた際にはノカルジア症も念頭に置くべきである。
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