Japanese
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特集 水疱症・膿疱症
単純ヘルペスウイルスとサイトメガロウイルスの混合感染を生じた落葉状天疱瘡の1例
Pemphigus Foliaceus Complicated by Concomitant Infection of Herpes-simplex Virus and Cytomegalovirus
羽賀 直哉
1
,
保科 大地
1
,
古屋 和彦
1
,
高橋 紘樹
2
Naoya HAGA
1
,
Daichi HOSHINA
1
,
Kazuhiko FURUYA
1
,
Hiroki TAKAHASHI
2
1函館中央病院,皮膚科(主任:保科大地科長)
2同,耳鼻咽喉科
キーワード:
落葉状天疱瘡
,
単純ヘルペスウイルス感染症
,
サイトメガロウイルス感染症
,
ステロイド全身療法
,
糖尿病
Keyword:
落葉状天疱瘡
,
単純ヘルペスウイルス感染症
,
サイトメガロウイルス感染症
,
ステロイド全身療法
,
糖尿病
pp.597-601
発行日 2018年5月1日
Published Date 2018/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000708
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75歳,男性。落葉状天疱瘡に対し,プレドニゾロン40mg/日内服,免疫グロブリン大量静注療法による治療中に咽頭痛が出現した。口腔内や中下咽頭に多発するアフタ性病変を認め,硬口蓋からの病理組織では,表皮細胞に多核の腫大した細胞がみられ,抗単純ヘルペスウイルス(HSV)抗体染色陽性であった。臀裂部では有痛性潰瘍が出現し,血液検査でサイトメガロウイルス(CMV)抗原が陽性であった。アシクロビルとガンシクロビルの投与を開始し,粘膜および皮膚のびらん・潰瘍は改善,CMV抗原も陰転化した。自己免疫性水疱症に対するステロイド内服治療中に,咽頭部や陰部のびらん・潰瘍を認めた場合には,HSVやCMV感染を疑うことが重要である。
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