Japanese
English
症例報告
頭皮に生じた低色素性基底細胞癌の日本人例
A Japanese case of hypopigmented basal cell carcinoma on the scalp
宇野 優
1
,
東福 有佳里
1
,
延山 嘉眞
1
,
中川 秀己
1
Yu UNO
1
,
Yukari TOFUKU
1
,
Yoshimasa NOBEYAMA
1
,
Hidemi NAKAGAWA
1
1東京慈恵会医科大学附属病院皮膚科
1Department of Dermatology, The Jikei University School of Medicine, Tokyo, Japan
キーワード:
基底細胞癌
,
arborizing vessels
,
低色素性基底細胞癌
,
無色素性基底細胞癌
,
頭皮
Keyword:
基底細胞癌
,
arborizing vessels
,
低色素性基底細胞癌
,
無色素性基底細胞癌
,
頭皮
pp.149-152
発行日 2016年2月1日
Published Date 2016/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204666
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要約 48歳,女性.3年前より側頭部の結節を自覚していた.初診時,長径10mmの淡紅色ドーム状弾性硬の結節を認めた.ダーモスコピーにて,樹枝状の血管と,一部にわずかな色素沈着を認めた.基底細胞癌や毛芽腫を疑い,腫瘍辺縁より2.5mm離して切除した.病理組織学的所見にて,表皮から一部連続した基底細胞様細胞からなる腫瘍胞巣,その辺縁には柵状配列,裂隙の形成を認め,基底細胞癌と診断した.日本人における無色素性あるいは低色素性基底細胞癌はまれであるが一定の頻度で発生しうるので,ダーモスコピー所見や組織学的検索を行い,診断を確定することが重要である.
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