Japanese
English
症例
抗デスモグレイン3抗体陽性の疱疹状天疱瘡の1例
Pemphigus herpetiformis with autoantibody to desmoglein 3
南 圭人
1
,
堺 則康
1
,
乃木田 礼佳
1
,
大久保 ゆかり
1
,
原田 和俊
1
,
古賀 浩嗣
2
,
石井 文人
2
,
橋川 博子
3
,
松窪 由美
3
Yoshihito MINAMI
1
,
Noriyasu SAKAI
1
,
Ayaka NOGITA
1
,
Yukari OKUBO
1
,
Kazutoshi HARADA
1
,
Hiroshi KOGA
2
,
Norito ISHII
2
,
Hiroko HASHIKAWA
3
,
Yumi MATSUKUBO
3
1東京医科大学,皮膚科学分野(主任:原田和俊主任教授)
2久留米大学医学部,皮膚科学教室
3参宮橋皮フ科松窪クリニック,東京都渋谷区
キーワード:
疱疹状天疱瘡
,
抗デスモグレイン3抗体
,
好酸球性海綿状態
,
棘融解細胞
,
緊満性水疱
Keyword:
疱疹状天疱瘡
,
抗デスモグレイン3抗体
,
好酸球性海綿状態
,
棘融解細胞
,
緊満性水疱
pp.1101-1104
発行日 2024年7月1日
Published Date 2024/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004672
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85歳,女性。初診約1カ月前より頸部に瘙痒を伴う紅斑が出現した。外用加療を行うもびらんや水疱を伴う紅斑の範囲が拡大した。抗デスモグレイン3抗体が陽性であり,水疱部の病理組織像で表皮内水疱や好酸球性海綿状態がみられ,蛍光抗体直接法で表皮細胞間にIgGとC3が沈着しており疱疹状天疱瘡と診断した。プレドニゾロンの全身投与と免疫グロブリン大量静注療法で寛解した。抗デスモグレイン3抗体単独陽性の疱疹状天疱瘡はまれである。また,自己抗体が高値にもかかわらず,病理組織学的に水疱形成の所見は乏しく,その後の水疱部で好酸球性海綿状態を認めたことから,炎症細胞浸潤が水疱形成の直接的要因と考えられた。
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