Japanese
English
症例
ステロイド内服拒否のためリツキシマブで治療した再発性尋常性天疱瘡の1例
Recurrent pemphigus vulgaris treated with rituximab due to refusal of oral corticosteroids
松尾 真帆
1
,
丹羽 宏文
1
,
周 円
1
,
荒木 麻里
2
,
岩田 浩明
1
Maho MATSUO
1
,
Hirofumi NIWA
1
,
En SHU
1
,
Mari ARAKI
2
,
Hiroaki IWATA
1
1岐阜大学大学院医学系研究科,皮膚科学教室(主任:岩田浩明教授)
2久美愛厚生病院,皮膚科,高山市
キーワード:
尋常性天疱瘡
,
デスモグレイン
,
リツキシマブ
Keyword:
尋常性天疱瘡
,
デスモグレイン
,
リツキシマブ
pp.1097-1100
発行日 2024年7月1日
Published Date 2024/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004671
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63歳,男性。尋常性天疱瘡に対して,プレドニゾロン,免疫グロブリン大量静注療法,アザチオプリンで加療されていたが,患者の強い希望で早期にプレドニゾロンを減量し,初診の約2年前にプレドニゾロン,アザチオプリンを終了した。しかし,治療終了1年後に口腔内のびらんが再燃した。患者はプレドニゾロンの再投与を拒否したため,アザチオプリンを再開したが,症状をコントロールできず,リツキシマブ1,000mg/bodyを2週間間隔で計2回投与した。リツキシマブ投与から6カ月経過し,口腔内のびらんは改善し,天疱瘡重症度基準,抗デスモグレイン3抗体ともに低下した。リツキシマブが難治性の尋常性天疱瘡と落葉状天疱瘡に対して使用可能になったことにより,新たな治療戦略として期待される。
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