Japanese
English
症例
正中神経障害を伴った持久性隆起性紅斑の1例
Erythema elevatum diutinum with median nerve neuropathy
熊谷 晴菜
1
,
酒井 あゆみ
1
,
新村 智己
1
,
蒲原 毅
1
Haruna KUMAGAI
1
,
Ayumi SAKAI
1
,
Tomoki NIIMURA
1
,
Takeshi KAMBARA
1
1横浜市立市民病院,皮膚科(主任:蒲原 毅科長)
キーワード:
持久性隆起性紅斑
,
正中神経障害
,
ジアフェニルスルホン
Keyword:
持久性隆起性紅斑
,
正中神経障害
,
ジアフェニルスルホン
pp.1089-1092
発行日 2024年7月1日
Published Date 2024/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004669
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49歳,女性。左手,左足底,左膝蓋部に浸潤性紅斑,左手指にしびれが生じ当科を受診した。皮膚生検病理組織像で真皮浅層から中層の血管周囲に核塵を伴う好中球の浸潤,赤血球の血管外漏出がみられ,白血球破砕性血管炎の所見と考えられた。末梢神経伝導速度検査で正中神経に限局した末梢神経障害の所見がみられ,正中神経障害を伴った持久性隆起性紅斑と診断した。ジアフェニルスルホン内服後,左手,左足の紅斑は消失し,左膝蓋部の紅斑は消退傾向となり,左手指のしびれは消失した。自験例で左手指にしびれが生じた機序として,左手の腫脹に伴い手根管症候群のような状態となり正中神経障害が生じた可能性が考えられた。
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