Japanese
English
特集 血管炎
強膜炎を合併した持久性隆起性紅斑の1例
Erythema elevatum diutinum complicated by scleritis
小山 明日実
1
,
遠山 聡
1
,
岡 謙太
1
,
田中 理恵
2
,
駒井 俊彦
3
,
藤尾 圭志
3
,
佐藤 伸一
1
Asumi KOYAMA
1
,
Satoshi TOYAMA
1
,
Kenta OKA
1
,
Rie TANAKA
2
,
Toshihiko KOMAI
3
,
Keishi FUJIO
3
,
Shinichi SATO
1
1東京大学医学部附属病院,皮膚科(主任:佐藤伸一教授)
2同,眼科
3同,アレルギー・リウマチ内科
キーワード:
持久性隆起性紅斑
,
関節炎
,
強膜炎
,
ジアフェニルスルホン
Keyword:
持久性隆起性紅斑
,
関節炎
,
強膜炎
,
ジアフェニルスルホン
pp.17-20
発行日 2025年1月1日
Published Date 2025/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004939
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34歳,女性。初診の3年前より手背や四肢関節部に紅色結節を自覚した。皮疹と同時期より両眼の充血を繰り返し,翌年には四肢の関節痛も自覚した。初診時,手背や膝関節伸側に暗赤色紅斑と紅色結節が多数みられた。病理組織学的に真皮浅層の血管周囲に好中球主体の炎症細胞浸潤がみられ,高度な核破砕を伴った。抗CCP抗体陽性で指炎を伴ったが特定の膠原病の診断には至らなかった。持久性隆起性紅斑と診断し,ジアフェニルスルホンを開始後,皮疹や関節痛は速やかに改善した。一方,眼球結膜充血は再燃を認めており,今後も合併症の出現に注意が必要と考えている。本症は種々の合併症や背景疾患が知られ,疑った際は全身の検索が必要である。
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