Japanese
English
症例
神経核内封入体病
-―2例の報告と皮膚生検に関する考察―
Neuronal intranuclear inclusion disease―Report of two cases and discussion on skin biopsy―
吉田 薫子
1
,
梅舟 莉加
1
,
山口 早由美
2
,
上田 優樹
2
,
田口 丈士
2
,
梅林 芳弘
1
Kaoruko YOSHIDA
1
,
Rika UMEFUNE
1
,
Sayumi YAMAGUCHI
2
,
Yuki UEDA
2
,
Takeshi TAGUCHI
2
,
Yoshihiro UMEBAYASHI
1
1東京医科大学八王子医療センター,皮膚科(主任:梅林芳弘教授)
2同,脳神経内科(主任:田口丈士院内講師)
キーワード:
神経核内封入体病
,
皮膚生検
,
ユビキチン染色
Keyword:
神経核内封入体病
,
皮膚生検
,
ユビキチン染色
pp.657-660
発行日 2024年5月1日
Published Date 2024/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004565
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症例1:73歳,男性。1年以上前から異常行動と意識障害を繰り返していた。頭部MRI(拡散強調画像)で前頭葉に広範囲の高信号域を認めた。症例2:73歳,男性。1年以上前からめまいや記憶障害を自覚していた。頭部MRI(拡散強調画像)で大脳皮質直下に高信号を認めた。症例1は右下腿,症例2は胸部と腹部の無疹部から生検した。いずれも,主に汗腺分泌部細胞の核内に好酸性無構造物が観察された。免疫染色で無構造物はユビキチンおよびp62が陽性であった。神経核内封入体病は皮膚生検が診断に有用な神経変性疾患である。原著では生検部位として下腿が推奨されているが,腹部などでも診断可能であり,生検部位は皮膚科医が主体的に選択すべきである。
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