Japanese
English
症例報告
腹部の皮膚生検にて確定診断した神経核内封入体病の2例
Two cases of neuronal intranuclear inclusions disease diagnosed by skin biopsy from the abdomen
石飛 朋子
1
,
三原 祐子
1
,
辻野 佳雄
1
,
稲垣 諭史
2
,
青山 淳夫
2
,
大沼 秀行
3
Tomoko ISHITOBI
1
,
Yuko MIHARA
1
,
Yoshio TSUJINO
1
,
Satoshi INAGAKI
2
,
Atsuo AOYAMA
2
,
Hideyuki ONUMA
3
1島根県立中央病院皮膚科
2島根県立中央病院神経内科
3島根県立中央病院病理組織診断科
1Division of dermatology, Shimane Prefectural Central Hospital, Izumo, Japan
2Division of Neurology, Shimane Prefectural Central Hospital, Izumo, Japan
3Dvision of Pathology, Shimane Prefectural Central Hospital, Izumo, Japan
キーワード:
神経核内封入体病
,
皮膚生検
Keyword:
神経核内封入体病
,
皮膚生検
pp.227-231
発行日 2020年3月1日
Published Date 2020/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205968
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要約 症例1:61歳,女性.歩行障害およびふらつきを主訴に神経内科を受診した.症例2:68歳,女性.認知症,歩行障害を主訴に神経内科を受診した.いずれの症例も特徴的なMRI所見から神経核内封入体病を疑われ,皮膚生検目的に当科に紹介された.腹部より皮膚生検を行い,神経核内封入体病と診断した.神経核内封入体病は,病理組織像にてエオジン好性の核内封入体を認める進行性の神経変性疾患で,2011年にSoneらが皮膚生検が診断に有用であることを報告して以来,生前に診断される症例が増加しつつある.Soneらは,下腿外側上方10cmの部位での生検を推奨しているが,自験例では腹部より皮膚生検を施行し,確定診断に至った.腹部は皮下脂肪組織や汗腺組織が豊富で,非露出部で整容面で優れているため,神経核内封入体病の皮膚生検部位として適していると考える.
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