Japanese
English
症例
腎癌と前立腺癌を伴ったBirt-Hogg-Dubé症候群の1例
Birt-Hogg-Dubé syndrome with renal and prostate cancer
金谷 里紗
1
,
吉田 亜希
1
,
岸 晶子
1
,
林 伸和
1
Risa KANAYA
1
,
Aki YOSHIDA
1
,
Akiko KISHI
1
,
Nobukazu HAYASHI
1
1虎の門病院, 皮膚科(主任:林 伸和部長)
キーワード:
線維毛包腫
,
腎癌
,
多発肺囊胞
,
Birt-Hogg-Dubé症候群
,
フォリクリン遺伝子
Keyword:
線維毛包腫
,
腎癌
,
多発肺囊胞
,
Birt-Hogg-Dubé症候群
,
フォリクリン遺伝子
pp.623-626
発行日 2024年5月1日
Published Date 2024/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004556
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58歳,男性。腎癌の家族歴あり。両側気胸術後,肺気腫の経過観察中に,4年前より増大した左腎腫瘍を精査の結果,多発肺囊胞と左腎癌,前立腺癌が見つかった。3年前より出現,増数した顔面の粟粒大~米粒大の白色丘疹で皮膚科を紹介受診した。組織学的に毛包漏斗部上皮の索状増殖と周囲結合織の増生がみられ,線維毛包腫であった。多発肺囊胞,腎癌,線維毛包腫よりBirt-Hogg-Dubé症候群と診断した。本症は皮膚や肺病変が20歳台~30歳台に出現し,40歳以降に腎病変がみられる。腎腫瘍は悪性の場合もあり定期的な検査が必要である。皮膚病変は良性であるが,腎腫瘍に先行して発症するため,本症を疑った場合には積極的に生検を行うことが望まれる。
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