Japanese
English
症例
アダリムマブが奏効した第1趾基部の痛風合併壊疽性膿皮症の1例
Pyoderma gangrenosum complicated by gout responding to adalimumab
渡邉 淑識
1
,
賀嶋 希
1
,
高野 敦啓
1
,
中條 聡美
1
,
太田 真由美
1
,
延山 嘉眞
1
,
朝比奈 昭彦
1
Yoshinori WATANABE
1
,
Nozomi KASHIMA
1
,
Atsuhiro KONO
1
,
Satomi CHUJO
1
,
Mayumi OTA
1
,
Yoshimasa NOBEYAMA
1
,
Akihiko ASAHINA
1
1東京慈恵会医科大学,皮膚科学講座(主任:朝比奈昭彦教授)
キーワード:
壊疽性膿皮症
,
アダリムマブ
,
高尿酸血症
,
痛風
Keyword:
壊疽性膿皮症
,
アダリムマブ
,
高尿酸血症
,
痛風
pp.601-604
発行日 2024年5月1日
Published Date 2024/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004551
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59歳,男性。5年前に左第1趾MP関節部に痛風発作を経験していた。初診10日前に左第1趾基部の腫脹と紅斑が出現した。他院で抗菌薬の投与および切開術を施行されたが,急速に潰瘍化したため当院を受診した。受診時,左第1趾基部内側に胡桃大の潰瘍と不規則に隆起した潰瘍底を認めた。病理組織検査では真皮内に多数の好中球からなる膿瘍の形成が観察された。以上から壊疽性膿皮症と診断した。同病変はアダリムマブ投与により治癒した。壊疽性膿皮症の第1趾基部での発生はまれであることを鑑みると,自験例では左第1趾基部への尿酸塩沈着を起点とした炎症反応および切開がpathergyとして作用した結果,壊疽性膿皮症を発症した可能性が考えられる。
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