Japanese
English
症例
骨髄異形成症候群に合併した壊疽性膿皮症にアダリムマブが奏効した1例
Pyoderma gangrenosum complicated with myelodysplastic syndrome successfully treated with adalimumab
越田 杏菜
1
,
牧野 智
1
,
加納 美優
1
,
小林 忠弘
1
,
前田 進太郎
1
,
濱口 儒人
1
,
松下 貴史
1
,
岩城 憲子
2
,
佐伯 啓吾
3
,
佐藤 晃一
4
Anna KOSHIDA
1
,
Satoshi MAKINO
1
,
Miyu KANO
1
,
Tadahiro KOBAYASHI
1
,
Shintaro MAEDA
1
,
Yasuhito HAMAGUCHI
1
,
Takashi MATSUSHITA
1
,
Noriko IWAKI
2
,
Keigo SAEKI
3
,
Koichi SATO
4
1金沢大学医薬保健研究域医学系,皮膚科学教室(主任:松下貴史教授)
2同,血液内科
3同,呼吸器内科
4同,腎臓内科
キーワード:
骨髄異形成症候群
,
壊疽性膿皮症
,
アダリムマブ
Keyword:
骨髄異形成症候群
,
壊疽性膿皮症
,
アダリムマブ
pp.1527-1532
発行日 2022年8月1日
Published Date 2022/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003482
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52歳,女性。外傷後に四肢,陰部に有痛性潰瘍が多発した。受傷7日後に発熱し近医を受診した。貧血,血小板減少を認め前医血液内科を紹介受診した。蜂窩織炎疑いで抗菌薬を開始したがショック状態となり,集中治療目的に当院を紹介受診した。病理組織像で全層にわたって好中球浸潤を認めた。各種微生物培養は陰性で壊疽性膿皮症と診断した。骨髄検査で骨髄異形成症候群と指摘された。プレドニゾロン,シクロスポリン内服で潰瘍部は上皮化した。プレドニゾロン17mg/日減量後に発熱,肺病変を併発した。コルヒチン,顆粒球吸着除去療法で軽快するもプレドニゾロン減量で再燃を繰り返した。アダリムマブ導入後は再燃なくプレドニゾロン減量可能となった。アダリムマブは,従来の治療抵抗性の症例の治療選択肢になりうると考えた。
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