Japanese
English
症例
遺伝子診断により確定した点状掌蹠角化症1A型の1例
Punctate palmoplantar keratoderma type 1A diagnosed by AAGAB mutational analysis
飯島 茂子
1,2
,
髙山 典子
2
,
赤坂 英二郎
3
,
中野 創
3
Shigeruko IIJIMA
1,2
,
Noriko TAKAYAMA
2
,
Eijiro AKASAKA
3
,
Hajime NAKANO
3
1龍ケ崎済生会病院,皮膚科,龍ケ崎市
2はなみずきクリニック,牛久市
3弘前大学大学院医学研究科,皮膚科学講座
キーワード:
掌蹠角化症
,
点状
,
1A型
,
AAGAB
,
欠失変異
Keyword:
掌蹠角化症
,
点状
,
1A型
,
AAGAB
,
欠失変異
pp.605-609
発行日 2024年5月1日
Published Date 2024/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004552
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87歳,女性。60歳頃から足底に自覚症状のないイボ様の発疹が出現し,82歳頃から手掌にも同様の発疹が出現した。初診時,足底に角化性丘疹が集簇し,手掌に散在していた。組織学的に正角化を示す著明な過角化と表皮のカップ状陥凹がみられた。AAGAB変異解析にて,195~198番の4塩基欠失をヘテロ接合性に認めた。長男には同変異はなかった。以上より,自験例を点状掌蹠角化症1A型と診断した。治療はサリチル酸ワセリン塗布と削皮にて軽快したが,再燃したため,エトレチナート内服にて経過観察中である。掌蹠に多発する角化性丘疹をみた場合には,本症を念頭に置き積極的な生検,家族歴の詳細な問診,遺伝子検査が必要である。
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