Japanese
English
症例
潰瘍性大腸炎を合併したIgA天疱瘡の1例
IgA pemphigus associated with ulcerative colitis
齋藤 暢胤
1
,
栗山 裕子
1
,
橋本 悠
2
,
渋沢 弥生
1
,
安田 正人
1
,
茂木 精一郎
1
Masatsugu SAITO
1
,
Yuko KURIYAMA
1
,
Yu HASHIMOTO
2
,
Yayoi SHIBUSAWA
1
,
Masahito YASUDA
1
,
Sei-ichiro MOTEGI
1
1群馬大学大学院医学系研究科,皮膚科(主任:茂木精一郎教授)
2同,消化器・肝臓内科
キーワード:
IgA天疱瘡
,
潰瘍性大腸炎
,
蛍光抗体直接法
Keyword:
IgA天疱瘡
,
潰瘍性大腸炎
,
蛍光抗体直接法
pp.473-476
発行日 2024年4月1日
Published Date 2024/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004511
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34歳,男性。初診3年前に潰瘍性大腸炎を発症し,半年前より瘙痒を伴う紅斑が背部に出現した。初診時,背部に膿疱と辺縁に鱗屑を伴う紅斑があり,膿疱からの病理組織学的所見では角層下に好中球性膿疱,蛍光抗体直接法では全層の表皮細胞間にIgAが沈着していた。潰瘍性大腸炎の加療を強化し,抗アレルギー薬内服,ステロイド外用で皮疹は色素沈着を残し軽快した。結腸粘膜上皮の蛍光抗体直接法でも大腸粘膜上皮細胞間と脈管周囲にIgA沈着がみられ,IgA自己抗体が双方に関わっている可能性が示唆された。IgA天疱瘡は悪性腫瘍,潰瘍性大腸炎との合併例が知られており,これらの疾患の合併に留意して診療を行う必要がある。
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