Japanese
English
症例
高齢者の顔面に生じた皮膚多形肉腫の1例
Pleomorphic dermal sarcoma of the face in an elderly patient
後藤 真紀
1
,
土橋 りさ
1
,
吉岡 和佳子
1
,
佐藤 友利
1
,
荒川 伸之
1
,
中川 倫代
1
,
大西 正純
1
,
天野 博雄
1
,
刑部 光正
2
,
菅井 有
2
Maki GOTO
1
,
Risa DOBASHI
1
,
Wakako YOSHIOKA
1
,
Yuri SATO
1
,
Nobuyuki ARAKAWA
1
,
Michiyo NAKAGAWA
1
,
Masazumi ONISHI
1
,
Hiroo AMANO
1
,
Mitsumasa OSAKABE
2
,
Tamotsu SUGAI
2
1岩手医科大学附属病院,皮膚科(主任:天野博雄教授)
2同,病理診断科
キーワード:
皮膚多形肉腫
,
未分化多形肉腫
,
異型線維黄色腫
,
高齢者
,
顔面
Keyword:
皮膚多形肉腫
,
未分化多形肉腫
,
異型線維黄色腫
,
高齢者
,
顔面
pp.377-380
発行日 2024年3月1日
Published Date 2024/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004473
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86歳,男性。初診2週間前より左こめかみ部に紅色腫瘤が出現し,急速に増大,止血困難となった。生検を行ったが診断に至らず,姑息的に切除した。病理組織では核の多形性に富み,核クロマチンが増量した異型細胞や多核巨細胞が真皮から皮下脂肪織にかけてびまん性に増生していた。免疫染色ではvimentinとCD10は陽性,AE1/AE3とCD34は陰性であった。以上の所見と経過から皮膚多形肉腫と診断した。皮膚多形肉腫は皮膚に生じる未分化多形肉腫であり,鑑別疾患として異型線維黄色腫がある。異型線維黄色腫との違いとしては,腫瘍径が大きい点,腫瘍細胞が皮下組織まで浸潤する点などがあげられる。
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