Japanese
English
症例
貧血をきたしたVerrucous Carcinomaの1例
Verrucous carcinoma accompanied by anemia
松林 俊佑
1
,
宮﨑 安洋
1
Shunsuke MATSUBAYASHI
1
,
Yasuhiro MIYAZAKI
1
1独立行政法人国立病院機構 災害医療センター,皮膚科(主任:宮﨑安洋医長)
キーワード:
verrucous carcinoma
,
疣状癌
,
貧血
Keyword:
verrucous carcinoma
,
疣状癌
,
貧血
pp.373-376
発行日 2024年3月1日
Published Date 2024/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004472
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54歳,男性。初診10年以上前から陰茎に小豆大の皮膚腫瘍を自覚し,2年前から間欠的な出血を認めていた。初診時,陰茎に不整形に隆起する70mm大の淡紅色の皮膚腫瘍を認め,RBC 172×104/μl,Hb 4.9g/dlと高度な貧血を伴っていた。Verrucous carcinomaなどの悪性腫瘍を疑い,皮膚生検を施行し,初診8カ月後に腫瘍全摘術,右鼠径リンパ節生検を行った。切除標本で核異型の乏しい腫瘍細胞が深部に圧排性に増殖しており,verrucous carcinomaと診断した。術後貧血は速やかに改善し,術後5カ月時点で再発はない。長期のverrucous carcinomaの罹患は貧血のリスクとなるが,腫瘍切除で貧血の改善が見込めるため,手術を積極的に検討する必要がある。
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