Japanese
English
症例
局所療法のみで治癒したBazin硬結性紅斑の1例
Erythema induratum of Bazin successfully treated with topical therapy alone
岩井 もなみ
1
,
神﨑 美玲
1
,
澤井 康真
1
,
須田 記代香
1
,
盛山 恵理
2
,
川内 康弘
1
Monami IWAI
1
,
Mirei KANZAKI
1
,
Yasumasa SAWAI
1
,
Kiyoka SUDA
1
,
Eri MORIYAMA
2
,
Yasuhiro KAWACHI
1
1東京医科大学茨城医療センター,皮膚科(主任:川内康弘教授)
2江戸崎ひかりクリニック,稲敷市
キーワード:
Bazin硬結性紅斑
,
下腿潰瘍
,
結核
,
結核疹
,
インターフェロンγ遊離試験
Keyword:
Bazin硬結性紅斑
,
下腿潰瘍
,
結核
,
結核疹
,
インターフェロンγ遊離試験
pp.249-252
発行日 2024年2月1日
Published Date 2024/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004426
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89歳,女性。半年前より両下腿に浸潤性紅斑が多発し,一部が自壊して潰瘍化した。病理組織学的には,真皮から皮下組織にかけて類上皮細胞肉芽腫がみられ,血管炎を伴っていた。皮膚組織の抗酸菌培養とZiehl-Neelsen染色は陰性であったが,Tスポット®.TBが陽性を示した。胸部CT検査で肺野やリンパ節に活動性結核はなく,潜在性結核感染症と考えられた。Bazin硬結性紅斑と診断し,抗結核療法の導入を検討したが,年齢を考慮して局所療法のみを開始した。皮膚潰瘍治療薬と弾性包帯による圧迫療法を徹底したところ,4カ月で治癒が得られ現在まで再発はない。下腿に浸潤性紅斑や潰瘍を生じた際には,Bazin硬結性紅斑を鑑別にあげ結核感染との関連を精査すべきである。
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