Japanese
English
症例報告
頸部リンパ節結核を伴ったBazin硬結性紅斑の1例
A case of erythema induratum Bazin with tuberculous cervical lymphadenitis
小西 研史
1
,
森田 和政
1
,
高橋 健造
1
,
錦織 千佳子
1
,
宮地 良樹
1
Kenji KONISHI
1
,
Kazumasa MORITA
1
,
Kenzo TAKAHASHI
1
,
Chikako NISHIGORI
1
,
Yoshiki MIYACHI
1
1京都大学大学院医学研究科内科系専攻皮膚病態学
1Department of Dermatology, Kyoto University Graduate School of Medicine
キーワード:
Bazin硬結性紅斑
,
結核疹
,
リンパ節結核
Keyword:
Bazin硬結性紅斑
,
結核疹
,
リンパ節結核
pp.658-660
発行日 2002年7月1日
Published Date 2002/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412904043
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
36歳,女性.2年前より両下腿に硬結性の紅斑を認めた.また,半年くらい前より左頸部リンパ節腫大に気づいた.母に肺結核の既往がある.CRP0.4mg/dl,ESR62mm/hと亢進していた.ツベルクリン反応は最大径45×36mmで,硬結,二重発赤を伴っていた.胸部X線写真にて陳旧性結核を疑わせる肺陰影を認めた.結核菌は塗抹,PCR法では喀痰,皮疹部,頸部リンパ節いずれからも検出されなかった.培養では尿,喀痰,皮疹部は陰性だったが,頸部リンパ節から10コロニー検出された.皮疹部の組織では真皮深層から皮下脂肪織にかけて巨細胞を伴った肉芽形成を認めた.頸部リンパ節の組織では乾酪壊死とその周囲に類上皮細胞を認める結核結節を形成していた.イソニアジド,リファンピシン,エタンブトールの投与後3か月で頸部リンパ節は著明に縮小し,下腿皮下硬結はほぼ消失した.
Copyright © 2002, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.