Japanese
English
症例
軟性線維腫様の外観を呈した有茎性脂腺母斑
Pedunculated sebaceous nevus with a soft fibroma-like appearance
挽地 史織
1
,
藤村 悠
1
,
木内 静香
2
,
鈴木 昭
2
Shiori HIKICHI
1
,
Yu FUJIMURA
1
,
Shizuka KIUCHI
2
,
Akira SUZUKI
2
1KKR札幌医療センター,皮膚科(主任:藤村 悠部長代行)
2同,病理診断科
キーワード:
RAS/MAPKシグナル経路
,
FGFR2
,
奇形毛包
Keyword:
RAS/MAPKシグナル経路
,
FGFR2
,
奇形毛包
pp.218-220
発行日 2024年2月1日
Published Date 2024/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004418
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
日齢7の女児。出生時より頭頂部に10mm大の脱毛斑と,その中央部に淡紅色で軟性線維腫様の5mm大の有茎性結節がみられた。結節を基部で切除した。病理組織学的所見は,線維性結合組織の増加を主体とする病変で,fibroepithelial polypの所見であった。真皮内には奇形毛包が散見された。臨床所見とあわせ文献を検索し,有茎性脂腺母斑と診断した。脂腺母斑は脂腺や表皮,結合組織,付属器など種々の成分由来の細胞が異常増殖して生じる母斑である。脂腺母斑の形態として,乳頭腫状もしくは有茎性に隆起する病変が,有茎性脂腺母斑として2008年に初めて報告された。形態学的な変化の要因は明らかではないが,RAS/MAPKシグナル経路に関連する可能性がある。
Copyright © 2024, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.