Japanese
English
症例
手術部位に再発した壊疽性膿皮症の1例
Relapse of pyoderma gangrenosum at a surgical site
椎名 雄樹
1
,
青笹 尚彦
1
,
岡部 正和
1
,
佐藤 詩穂里
1
,
竹治 真明
1
,
常深 祐一郎
1
,
中村 晃一郎
1
Yuki SHIINA
1
,
Naohiko AOZASA
1
,
Masakazu OKABE
1
,
Shiori SATO
1
,
Masaaki TAKEJI
1
,
Yuichiro TSUNEMI
1
,
Koichiro NAKAMURA
1
1埼玉医科大学医学部,皮膚科(主任:常深祐一郎教授)
キーワード:
壊疽性膿皮症
,
手術
,
潰瘍
,
pathergy
Keyword:
壊疽性膿皮症
,
手術
,
潰瘍
,
pathergy
pp.71-74
発行日 2024年1月1日
Published Date 2024/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004363
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
38歳,男性。左下腿打撲部位が潰瘍化し,強い疼痛を伴った。重症軟部組織感染症として抗菌薬が投与されたが潰瘍は拡大し,当科を受診した。壊疽性膿皮症と診断し,プレドニゾロン30mg/日を投与し,潰瘍は瘢痕を残して上皮化した。プレドニゾロン漸減中に両側大腿骨頭壊死を生じ,初診18カ月後に左側,初診21カ月後に右側の大腿骨人工骨頭置換術が行われた。左側は術後経過良好であったが,右側は術後の縫合部が潰瘍化した。プレドニゾロン増量により潰瘍は改善し,壊疽性膿皮症の再発と判断した。外傷や外科的治療の侵襲の加わった部位に壊疽性膿皮症の病変を生じる現象はpathergyとよばれ,注意が必要である。
Copyright © 2024, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.