急速進行性間質性肺炎を合併した抗MDA5抗体陽性皮膚筋炎に対して二重膜濾過血漿交換療法と免疫グロブリン大量静注療法を併用し良好な経過を得た1例

Anti-MDA5 antibody-positive dermatomyositis-associated rapidly progressive interstitial lung disease successfully treated with double filtration membrane plasmapheresis and intravenous immunoglobulin therapy

49歳，女性。初診3カ月前より手指に紅斑が出現し，その後顔面へ拡大し，呼吸困難も出現した。抗MDA5抗体が陽性で，胸部CTにて両側下肺野に網状影があり，間質性肺炎を合併した皮膚筋炎と診断した。ステロイドとタクロリムス，シクロホスファミドの併用を開始したが，間質性肺炎は増悪した。そこで，二重膜濾過血漿交換療法と免疫グロブリン大量静注療法の併用を追加したところ，呼吸困難とCTの網状影が改善し，その後再発はなかった。抗MDA5抗体陽性皮膚筋炎に合併する治療抵抗性を示す急速進行性間質性肺炎に対し，二重膜濾過血漿交換療法と免疫グロブリン大量静注療法の併用は追加治療の選択肢になり得る。