Japanese
English
特集 膠原病
大腿動脈閉塞を生じた手足の壊疽を伴う限局皮膚硬化型全身性強皮症
Limited cutaneous systemic sclerosis with gangrene of the hands and feet associated with femoral arterial obstruction
山下 大樹
1
,
河合 良奈
1
,
一桝 菜央
1
,
須山 孝雪
1
,
片桐 一元
1
,
寺部 雄太
2
Hiroki YAMASHITA
1
,
Rana KAWAI
1
,
Nao ICHIMASU
1
,
Takayuki SUYAMA
1
,
Kazumoto KATAGIRI
1
,
Yuta TERABE
2
1獨協医科大学埼玉医療センター,皮膚科(主任:片桐一元教授)
2春日部中央総合病院,循環器科
キーワード:
限局皮膚硬化型全身性強皮症
,
喫煙
,
手足壊疽
,
下腿切断術
Keyword:
限局皮膚硬化型全身性強皮症
,
喫煙
,
手足壊疽
,
下腿切断術
pp.1967-1970
発行日 2023年12月1日
Published Date 2023/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004297
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45歳,女性。限局皮膚硬化型全身性強皮症と診断され手足の壊疽が続いていたが,喫煙は継続していた。初診4年後,右足の潰瘍が急速に拡大し,周辺は鮮紅色斑を生じ,打ち抜き様の潰瘍が多発した。下腿では紅斑を伴う潰瘍を生じた。動脈硬化による大腿動脈の閉塞と診断し,膝下レベルで切断した。半年後,左手および左足の循環障害が高度となり,浸潤を触れる紅斑が足部,下腿,手指に多発した。プレドニゾロン増量で紅斑は消退したが,頸椎硬膜外膿瘍から四肢麻痺を生じ交感神経遮断状態となったことで末梢循環は改善した。自験例は,全身性強皮症患者に大血管の閉塞を生じた点が特徴的であり,全身性強皮症による血管障害に喫煙が影響したと考えられた。
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