Japanese
English
症例
初診時に壊疽性膿皮症が疑われた播種性クリプトコックス症
-―皮膚症状と予後のレビューを含めて―
Disseminated cryptococcosis mimicking pyoderma gangrenosum at initial presentation:A case report and a review of cutaneous manifestations and prognosis
山下 大樹
1
,
山田 達也
1
,
松木 康譲
1
,
小林 圭介
1
,
須山 孝雪
1
,
片桐 一元
1
,
渡邉 浩祥
2
Hiroki YAMASHITA
1
,
Tatsuya YAMADA
1
,
Yasunori MATSUKI
1
,
Keisuke KOBAYASHI
1
,
Takayuki SUYAMA
1
,
Kazumoto KATAGIRI
1
,
Hiroyoshi WATANABE
2
1獨協医科大学埼玉医療センター,皮膚科(主任:片桐一元教授)
2同,呼吸器・アレルギー内科
キーワード:
播種性クリプトコックス症
,
皮膚潰瘍
,
壊疽性膿皮症
,
1型ヘルパーT細胞
,
間質性肺炎
Keyword:
播種性クリプトコックス症
,
皮膚潰瘍
,
壊疽性膿皮症
,
1型ヘルパーT細胞
,
間質性肺炎
pp.1937-1940
発行日 2023年11月1日
Published Date 2023/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004277
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85歳,男性。間質性肺炎に対しプレドニゾロン内服中に右大腿に虫喰様の皮膚潰瘍を生じた。病理組織検査で酵母様真菌,血液培養でCryptococcus neoformansを検出,血清クリプトコックス抗原が陽性であり,播種性クリプトコックス症と診断し,抗真菌薬治療を行うも約1カ月後に死亡した。免疫抑制下に生じる皮膚潰瘍ではクリプトコックス感染も念頭に置いた対応が必要と考える。また過去の報告例を集積し,肉芽腫反応,好中球性炎症,微小血栓形成の程度により同症の皮膚症状および予後が規定される可能性について言及し,自験例は好中球性炎症,微小血栓により壊疽性膿皮症様の所見を呈したと考えた。
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